第2章 紫色のキセキ。
しばらく俺だけ応援してもらえない日々が続いた。
わかってる。
なんでイラついてるか。
どうしてこのイラつきが解消されないか。
応援されるのがイヤなんじゃなくて、
俺以外を応援されるのがイヤなんだ。
神谷るりって子が好きなのか
自分でもわからない。
でも、少なくても他の子よりは特別な目で見ていた。
独り占めにしたくて、
俺だけのために困ってほしくて…。
部活が終わったあと、
俺はるりちんの所へ向かった。
「るりちん。」
「はい?」
るりちんはニコっと笑った。
「あのさ…ごめん。」
「…へ?」
「応援…本当はイヤじゃなかった。」
「…。」
るりちんは黙って俺をじっと見つめて居た。
「…今日、帰りに一緒にコンビニ行こうー。」
俺がそういうと、るりちんは嬉しそうに笑った。
「はいっ!」
なんだかちょっとだけ心がすっと軽くなった。