第2章 紫色のキセキ。
最近はいつにも増してイライラする事が増えた。
その原因は恐らくるりちん。
今日も部活中にイライラする事が起きた。
「緑間くん!頑張ってください!」
るりちんの声援にミドちんは少しだけ頬を緩めた。
「…っち。」
思わず舌打ちをしてしまう。
思わず味方のミドちんの邪魔をするように前へと飛び出す。
ミドちんは避けようとして
勢いあまってコケてしまった。
「あ、ミドちんごめーん。」
「紫原!!どういうつもりなのだよ!」
ミドちんは勢い良く立ち上がると顔を真っ赤にして
俺の胸倉を掴んだ。
そりゃ恥ずかしいよね。
大好きな子の前でコケたわけだし。
「今のは確かにおかしかった。何故あのように動いたか説明してもらおうか。」
赤ちんがミドちんの手を俺から退けると、
俺を睨みつけるように見た。
「…別にぃー。ほんの冗談じゃん?練習中なんだし。」
「ほんの冗談で怪我をされたら困る。このような事は二度とないようにしろ。」
赤ちんは冷静にそういうと
すぐに元の位置へと戻って行った。
「…はーい。」
ムカつく。
何で俺が怒られるわけ?
…全部の原因はるりちん。
俺はそのまま真っ直ぐ彼女の元へと向かった。