第2章 紫色のキセキ。
るりちんの口にチロルチョコを入れると、
彼女は顔を真っ赤にしたままもぐもぐと食べていた。
「ねぇ、るりちん、手にチョコついた。」
俺はそう言って手を差し出すと、
るりちんはハンカチを取り出した。
「…そうじゃなくて、これ、舐めてよ。」
「えぇ!!??」
またるりちんは顔を真っ赤にした。
思わずニヤけてしまう。
「お前、いい加減にしろ、バカっ!るりが困ってんだろ!」
後ろからドツかれた。
不満気に後ろを見ると、
同じ1軍の青峰大輝がイライラとしている様子だった。
「何~?峰ちんうらやましいの?」
そういうと、峰ちんは面倒くさそうに溜息をついた。
「るり。お前も嫌なら嫌ってはっきり言え。こいつどんどん調子乗るぞ。」
そういうと峰ちんはるりちんの頭を
軽く撫でた。
「は、はい。」
るりちんはニコっと笑った。
なんだかイラっとした。