第3章 黄色のキセキ。
その時までは平穏だった。
どこにでもある普通の青春時代だった。
でも、2年の全中の時。
この時から俺たちは大きく変わった。
青峰っちが部活に来なくなり、
紫原っちが赤司っちに盾突き、
それをねじ伏せた赤司っちが変わった。
まるで別人のように…。
そして、赤司っちはるりっちを離さなくなった。
るりっちは完全に孤立していった。
それ故に彼女は寂しそうだった。
部活中は赤司っち以外の部員とはほぼ話していなかった。
まぁ、赤司っちは前からるりっちの事好きだったみたいだし…。
にしても、話せないのは寂しいなぁ。
思わず溜息が出た。
「黄瀬くん。溜息なんてついてどうしたんですか?」
ふと背後から声をかけられ、振り返る。
…?
誰も居ない。
「こっちです。」
視線を目の前に戻すと目の前に黒子っちが居た。
「うわぁぁぁ!?」
「…リアクションが大袈裟です。」
黒子っちはムっとしていた。
「ごめんっス!…はぁ。」
再び大きく溜息をつくと、
黒子っちは首をかしげた。