第3章 黄色のキセキ。
「ほ!本当ですか!!!嬉しいです!!!」
彼女はそういうと、俺の手をぎゅっと両手で握った。
見たこともないぐらい嬉しそうな顔をしていた。
「え!?そ、そんなにっスか!?…あ、明日持ってくるっス。」
「楽しみにしてます!!!」
彼女はそういうとスキップでその場を後にした。
…なんだろう。
この敗北感というかなんというか…
結局また、俺がドキドキして終わってしまった…
あ、そっか、俺、
彼女にカッコイイって
ドキドキしてもらいたいのかもしれない。
そしたら。
このドキドキは収まるんスかね?
まだ手に残ったぬくもりを
ぎゅっと手のひらで包み込んだ。