第3章 黄色のキセキ。
「きゃっ!!!!///こ、これは…ち、違うよ!」
るりちゃんはすぐに胸元を隠した。
「…まぁ、何もされてないなら…よかったっス。」
そう言って俺は彼女の頭を優しく撫でた。
彼女は安心したのか小さく溜息をつくと、
俺の顔を不安そうに見つめた。
「…灰崎くんは何か、悲しそうな顔をしてました…。」
「悲しそう…?」
俺はそう聞き返すと、
るりちゃんは再び下を向き静かに頷いた。
「…うん。」
「…。とりあえず、みんな探してるし戻ろうか。立てる?」
俺はるりちゃんをゆっくりと立たせると、
彼女の手を握り歩き始めた。
彼女の手が思ったよりも小さくて
柔らかくて…。
手を繋いでいるだけなのに
ドキドキして心臓が壊れそうだった。
…なんか変だと
自分の中で焦りを感じていた。
みんなと合流すると、
彼女は嬉しそうにしていた。
…。
なんでこんなに動揺してるんだ!?俺!?
女の子にドキドキしたのって
久々かもしれない。