第1章 ずっと貴方といられたら
「さんお出迎えありがとうございます」
僕が玄関のドアを開けると、ちょこんと座って僕が頭を撫でると耳を垂らして、目を細めてにゃあと可愛らしい声をあげる。
部活から帰ってきてその時までの疲れなんて吹き飛ばしてくれる黒猫のさん。
そしてそのまま僕の後ろに続いて部屋まで着いてきて、僕が着替えてる間ベッドの上で大人しく待っている。
そのあとは一緒にごはんを食べて、一緒に寝て、さんとはお風呂と学校以外は常に一緒にいる。
こんな日常がずっと続くなんてありえないとわかっているのにずっと続いてほしいと願ってしまう。