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【黒バス】夢と現実の狭間で【ホラー】

第1章 まずは疑いましょう



「窓ガラスをゴミ箱が突き破ったのに、一切騒ぎにならないのもおかしい。住宅街のど真ん中にある学校なのに」

「さっきの音、やっぱりガラスが割れてたのかよ!?」
「…何があったんですか、高尾君」
「俺じゃねぇよ!?宮地さんが、阪本さんを助けるために化け物にゴミ箱投げつけたら勢い余って窓ぶち割っただけで…」

「助かったけど、現実だと思えなかった…リアル平和島静雄でも見たのかと…」
「誰だい?」
「…まぁそれはいいんだ。とにかく、②の理由はそれ。納得できた?」
「あぁ。それで、一番問題の③だが」
「それねー…正直そこが一番説明したくないんだよねー…」

赤司が眉を吊り上げる。警戒組の視線が厳しくなる中、私は割と本気で途方に暮れてため息を吐いた。

「…理由はね、あるんだ。ある。ただ、理解されるか分からない」
「君が最初に身の安全を求めたのは、そこかい?」
「そ。これ言ったら、何人かは確実に私を黒幕扱いにするか危険分子扱いして放り出すなり尋問するなり始めそうだからねー」
「やっばりうさんくせーんじゃねぇか」
「そんなの始めからだと思うよ、青峰大輝君」
「な…」
「何で青峰っちのこと知ってるんスか!?」
「説明はするよ、黄瀬涼太君」
「…俺のこと知ってるのはまだ、分かるッス。でもなんで、」
「落ち着くのだよ黄瀬。俺達は雑誌で特集されたこともある。この人が知っていてもおかしくはないはずだ」
「それは…そうっすけど」
「緑間真太郎君。フォロー大変ありがたいんだけど、残念ながらそれで知ってるんではないんだわ」

沈黙が落ちる。
私ははぁ、とまたため息を吐いて、ぽつり、と語り始めた。


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