第45章 3月16日
『私は、一度死んだ。
そして…
僅かなエネルギーの一部として
この世に存在していた。
私が再び、この世に復活するために必要なのは…
全く同じ質のエネルギーを持つもの、
そして…
そのエネルギーの密度が、私と同等となった時だ』
日本「…つまり
ご神木のエネルギーまで受け取り
それが一つとなり、条件が満たされたということですか?」
『ああ。
こいつは、聖にも邪にもなれる…
それらのもととなる、質を持っているのだからな…
私と同じで…』
ドイツ「…聖気と邪気
その両方を生み出したのは、始祖神だったのか?」
『正確には、少し違う。
聖気を生み出したのは間違いない。
だが…光があれば闇があるように…
バランスをとるかのように、邪気が生まれた…』
イタリア「つまり、自然発生?(首傾げ」
『そういうことになるな…
それより
エネルギーを再び、激しく消耗させてしまった。
私は、全快状態で復活したんだ。
迷惑をかけた詫びに、全回復させてくれ
ご神木、お前もな(微笑』
そうして…全快したケイトと、ご神木でしたが…
ケイト「うっ…」
『まだ、体は完璧に自由にとまではいかないぞ?
今日を含めなくとも、五日はかかるだろうしな。
それから…
これは、助言だ。
聖気が漂う、この世界と同様に
邪気が漂う、この世界もまた存在する。
そして…
それを生み出す者たちが…
ご神木ではなく、お前を狙っている…
ご神木は、絶対にここから動けない。
ここから動かすことさえも、絶対にな。
用心しろ…
敵の狙いは
お前の中にある
『全世界のもと』となる質のエネルギーだ…』
ケイト「!!(目を見開く」
『…忠告はした。
ケイト…気をつけろよ?
それと…
復活させることへ繋げてくれたこと
ここに感謝させて欲しい(お辞儀』
日本「しかし、なぜ?
ケイトさんの前世が、始祖神のはず…」
『ああ。そうだ。
今の私は、正確に言えば…
残りかすから復活した、始祖神の一部みたいなものだ。
気にすることはない。
それより、十二分に気をつけろよ?』
ケイト「…わかった。ありがとう」
『…解ったならいい(微笑)
じゃあ、私は神界へ行く。じゃあな^^』
瞬時に消え去る始祖神…
これから先の行方とは?