第37章 悪夢
それから…時が流れ
それでも…涙はまだ、止まらなかった。
ケイト「私がいたから…
いけなかったんだ…
私が居なかったら
こんなことにはならなかった!!;
父上も母上も死なずに済んだ!!!;
父上も母上も護れずに…
何が『神の力』だ!!;
何が始祖神だ!!!!;」
嘆いても嘆いても…
何も応えない…
ケイト「自分のせいで死んだ…;
自分が殺したのも同じだっ;
はははっ…
そうだよ…
最初から、いなきゃよかったんだ…自分なんか…」
自嘲気味に笑う声
涙ながらに呟かれる言葉…
ケイト「私なんかいらない!!;
神様!!
私の未来なんて、いらないから!!!
私なんか、どうなってもいいから!!!!
私と引き換えに、二人を生き返して!!!!!
父上と母上がやったように…
私は消していいから!!!;
私との記憶も全部、消していいから!!!!
二人の命を蘇らせてええええええええ!!!!!;」
響く声
響く想い
しかし…
その声に、応えるものは…
何も、なかった……
ケイト「うっ;
ひっく;うぅっ;
うああああああああああああああああっ!!!!!!;;」
涙と共に、遺跡内に響く
切なく、痛々しい叫び声…
どれだけ想おうと
どれほど願おうと…
帰っては来ない、
遠い昔、共に過ごした日々も
笑い合った日々も…
その想い出さえも…
二度と、紡ぎ合うことも…
話すことさえも…もう、二度と出来ない…
その現実が
哀しみを生み、苦しみとなり
痛みとなって、心をむしばみ続けていく…
誰もいないということは…
傷付けてくる人がいないこと…
しかし…
それと同時に、自分が泣き崩れたとしても…
それを支えようとする人さえも、いないことであった…
孤立…
それは…
誰にも話せず、誰とも関われず
自らの闇を、
たった一人で、戦い抜き続けないといけないこと…
と同時に
他の人と比べると
心にかかる負荷は、絶大なものとなっていた…