第5章 出会い(フランス編)
ケイト「私、初めて日本に会った時…
驚いて、じっと凝視し続けていたんだ。
何でかって?それはね…
父上と似ていたから!^^」
イギリス「そんな理由でか!?;」
ケイト「うん。…だってさ、父上は
本当に、立派で偉大な人なんだ。
いつも、大切な何かを見落とさない。
ずっと、私のためを思って教えてくれた。
体術も、剣術も…全部。
祖父の名はエヴァン。父上の名はヴィッヒ。
そして出来たのが、エヴァンヴィッヒ王国。
私は、それを護り抜くって決めたんだ。
…ずっと、傍にいてくれた。
ずっと、護り抜いてくれた。
そんな父上が大好きだった。
物静かで、穏やかで…どこまでも優しくて」
イギリス「そりゃお前の方だろ;」
プロイセン「言えてるな」
フランス「っつぅか、それ理由になるの?;」
ケイト「うん!^^
小さい時、風が吹いている「海に面した崖」の上で
ヴィッヒ「ケイト、どんな時でも
相手のことを考える心を失ってはいけないよ」
ケイト「?何で?」
ヴィッヒ「私たちは毎日、
様々なものに護られて生きているからさ。
私は、ソフィア…ケイトの母上と、ケイト…
今まで支え続けてきてくれた国民たちのおかげで
今も生きている。
生きる上で、大切なものは…数多く存在する。
自然も、動物も、人も、全てが生きている。
死んでいるものも中にいる。
だが、それすらもひっくるめて…
全て、生きているんだ…生きているものの中に」
ケイト「?(きょとん」
ヴィッヒ「ケイト…生きている全てのものには
私だけじゃない、全ての魂が込められているんだ」
ケイト「すべての…魂…」
ヴィッヒ「頷)ああ。
お前の魂も、私の魂も…皆の魂が、
全ての魂の上で成り立っているんだよ。
私たちが生まれる、ずぅ~っと前から。
一つ一つの命が積み重なって、魂が重なり合って…
私が、そうやって生き続けてきたように。
ケイトも、同じように…
たった一つの魂にも、
幾多もの魂が
そこには宿っているんだよ。
何億年も…幾多の願いが、想いが込められて…
今、私たちはここにいるんだ。
…だから大丈夫。
一人だと感じても、ちゃんと…
ケイト、お前の心の中にいる。
魂の中に、共に生きている。
だからケイト…大丈夫だよ^^」
ケイト「ぱぁ)うん!^^」
そう頭を撫でる父上に、私は頷いた。