第31章 百年祭
ある日
紀元前5万年1月31日
先祖たちの集落=村は、この島へと上陸しました。
先祖たちの集団は、初めは何千人もいました。
その人々は、東西南北に分かれて
得られるものを、各々把握してから
それらを平等に分けることとなりました。
東では山菜、西では香辛料、南では木の実、北では天然塩。
ですが、
東西南北、各々をまとめる上役同士が
互いが生きるためでなく
自分自身だけの分を、多くしているのではないかという
疑心に駆られ
あらぬ疑いをかけ合い…
誰も、そんなことをしていないのに…
互いを信じ合うことを忘れ…
2月2日
資源をよこせと、争いになってしまいました。
それに伴い
著しく人口は減少し、
みるみるうちに
どの地域にも住む人々は、次々に疲弊していったのです。
そんな時、立ち上がったのが
若き、11歳の『エヴァン』でした。
彼は言いました
『こんな争いを、いつまでも続けてどうする!!!??
その先に待つのは、亡び以外の何物でもない!!
親を殺され、弟を殺され、妹を殺され…
互いが生き
幸せになることを重視しなくて、何が村だ!!!??
それが出来ないのが村なら、俺は国を作る!!!!
エヴァン王国の結成だ!!!!!(左拳を、天に突き上げる』
2月5日に
エヴァンは立ち上がり、エヴァン王国の誕生と共に
各々の上役が思う
一番の使い手が集う部隊と、納得するまで戦うことを約束させ
エヴァンは、たった二人で勇猛果敢に立ち向かいました。
一人は弓、そして…エヴァンは剣で…
同じ境遇者同士で、力を合わせ合い
誰も殺さずに、必死に戦い続けたのでした。
それから…
3月20日、長きに亘った戦いに終止符が打たれました。
全ての地域の国民全員が、争いを望まず
心から平和を望み、上役相手に立ち上がったのです。
そうして…
エヴァン王国は
島の全土の人たちが集い
互いを護り抜くことを誓い、一丸となり
ここに…世界最初の国として、成立したのでした。