第24章 変わらないもの
それから…
仕事も一段落になってから、休憩の時…
ケイト「…結局、私も父上と母上と同じだ…
私も、
譲れないと感じて、そうしたように…
あの後、誓いを立てた時のように…
父上と母上も、同じだったんだ…
そうでしょ?…二人共…(遠い目」
遠い目をしながら、
父上も母上も、そうしていたように…
そのまた、父上の父上も母上もしていたように…
「ご神木」を眺めていた。
遠い昔…
父上と母上を失った時、
父上の『水の形状をした神器』から
二人の手と、温もりを感じた。
そして…
消え入りそうになっていた
自分の命を、蘇らせてくれた。
その後…
目を覚ましてから気付く。
急いで遺跡へ走ろうとも、
その水の神器には、もう…
二人の温もりも、手さえもなかった。
うあああああああああああああああっ!!!!!;;
そう、泣き叫んだ時…
誰も、いなかった。
何も、いなかった。
自然や、木や、動物しか……
…しかし、
人間の長の子として、自分が生まれ落ちた時
共に、
動物の長の子として生まれたキュン太(熊)が
まだ、生きていた…
その熊は、ケイトに寄り添い続けてくれた。
そうして…次々に、擬人化した国たちが来てくれた。
気が付けば、一人じゃなくなっていた。
が…
もう、
過ぎ去った時は、返っては来ない…
どこにいったの?
父上…母上…
そう涙と共に呟く言葉は、
空気に溶け、空に溶け…
自然の中へと、静かに消えていった…
しかし、今…
皆と共にいる。
一緒にいたかった、会いたかった国民たち
そして…
今までに知り合い、思い出を作り合い続けてきた国たち…
だからこそ…
ここで、生き抜いていたい…
自然という
全ての意思と、共に…
自然へと、溶け込んでいった…
全ての魂と共に…意思と共に…皆で…