第22章 聖誕祭まで
誰もいない神殿の中…
一人で、止まらぬ涙と共に
想いを語り続けるケイト…
ケイト「うっ;ひっく;あっ;
何も、いらない;…
私の命なんて、いらない;…
私の護りたい『皆』って言うのは…
父上も母上もひっくるめてのことなんだ;
…二人がいなきゃ…
父上と母上がいなきゃ!;
この世に生きてる意味なんて、ないじゃんかっ!!;;」
止まらぬ涙、止まらぬ想い…
そんな時…
中国(ケイト…;
何で、我(わたし)にも言ってくれなかったあるか?;
そんなに辛いなら…分けないと生きられねぇあるよ;)
それを聞きながら
涙目になっていた中国がいたことも気付かぬほどに…
ケイトは…
ケイト「…私…最低だ;
…結局…その護りたかった両親を殺したのは、私じゃんか;
ははっ;(苦笑)…奴隷船で言われてた通りだ…;
私なんか、生まれてこなきゃよかった;
生まれて来ちゃ、いけなかった;
否定することも許されず、ずっと…
殴られ続けて…蹴られ続けて…っ;
私なんかが存在してること自体が…いけないことだったんだ;;」
中国(そんなことねぇあるよ;…何で;)
ケイト「そんなこと…望まないのは解ってる;
それでも;
それ以外…どう思えば、これから生きていけるんだよ;
ずっと、考えないようにしてた;
私が、両親の死んだ要因になったことを…
それよりも、両親が生かしてくれた
『この命』と共に
生きなければいけないんだってっ;
解ってるんだよ、本当は;
父上と母上は
私に、そう思って欲しくて
命を託したんじゃないってことぐらい!;
でも…しょうがないじゃんか…;
こんな思い…
ぶつける所なんて、他にない!;
誰にも、同じ思いなんて味あわせたくない!!;
誰にも、こんなことを聞いて辛い思いをさせたくない!!!;
自分だけが苦しめばいいなら…
自分だけがそうすることで、皆が護られるなら…
その方がっ;よっぽどいいっ!!!!;;」
涙と共に叫ばれた声は…
神殿の天井へと、吸い込まれていった。