第2章 新しい景色達
真琴君の顔がぱあぁと明るくなって行く。
そんなに喜んでくれるとは。逆を通せば心配させていたんだろう。
真琴君本当にいい人だなぁ・・・。感無量だよ隣の無愛想が心底邪魔に見えるよ・・・。昨夜は失礼なことをとか思ってたけどさっきから怒ってんのか呆れてんのか分からない無表情でずーっとこっち見てるしやっぱ無理怖い★
「じゃあ行こ!妙美ちゃんがまた来てくれるみたいで良かった。ね、ハル!」
彼はニコニコしながら隣の無愛想にそう言った。
一方無愛想は私から彼に視線を移し「俺はどうでもいい。」とか言っていたが、そんな言葉全て言わす前に
「出発!」
と真琴君が見事遮って一緒に歩き出した。
「あ、そういえばね」
歩きながら、真琴君は並んで歩く私を見る。何やらすごく楽しそうー・・・な、なぜだ、犬が尻尾振ってワンワン言っている図を思い出した・・・。
「蓮と蘭が昨日の夜ね、すっごく楽しかった楽しかった言ってたよ。挙句蘭なんか今から妙美ちゃんのとこ行く!とか言い出すし」
「なんかそこまで気に入られちゃうと自惚れそうだよ・・・」
「いいんじゃないかな。自惚れても」ふふと彼は微笑みながらに言う。
「誘拐して軟禁しそう」
「自惚れって犯罪するレベル!?やめて!!?」
「冗談冗談。今度は泊りに行っちゃおうかな」
「母さんもそれ言ってた。良かったらおいでよ」
そして夜鍋で真琴君の恋バナ根掘り葉掘り吐かせる。(決意)
だがしかしその思惑を言うと慌てふためかれそうと思ったのでやめておいた。
(ショッピングモール行った時夫婦って思われるだけで困惑顔してたし)
多分そういうのに慣れてないTHE・シャイボーイ★なんだろう。(失礼)だからその日が来た時襲撃のように・・・。
「ぐふ・・・」
「う、うゎぁあ、何か凄く寒気したんだけど・・・」
***
「妙美さん!」
「たえちゃん!」
学校ついて初っ端。プール入り口。
飛びつくようにやってきた2人はあどけない笑顔を見せた。
「久しぶり。と言っても江ちゃんとはなんか離れてた感じしないなぁ」
「何で?」渚君が江ちゃんにそう聞く。