第1章 穴無き穴と仲間達
この子はあざといと。
うん、薄々感じていたけど、あれですねあざとい系男子なんですね????????
年下というのもあいまって、弟ができたかのような錯覚が私を惑わせた。悪い気はしない。
だから多分どんな無茶を言われたりしいられても、少し受け入れてしまいそうになった。先ほどの練習だってよく考えれば彼に引っ張りだこだった。
扱いには困るけど・・・渚君のおかげで目標とかできたんだよね。折角のお誘いを断るのも忍びない。
この人とも仲良くなって行く方法が掴めたら、そんな思いから首を縦に振った。
***
で、
でね?????????
「な、何なんだ、この変な組み合わせ・・・。」
「そうかなぁー?案外楽しいと思うけど。ね、ハルちゃん!」
七瀬君はそんな彼の問いかけ(?)に応じようともせず、どこか輝いた眼差しでただ道を見つめるばかりだった。
あの後、渚君は他に行く人は、と聞いたわけだが・・・
『私、友達と約束あるの・・・。またの機会で。』
とまぁ私のアットホーム(は?)、松岡江ちゃんは私を置いて行ってしまったわけだが、その後がとにかく超展開だった。当然のように俺はいい、と言った七瀬君に、
『鯖定食・・・おごっちゃうんだけどな。』という一見普通の一言を渚君がかけただけで、彼はホイホイついてくることとなったのだ。
さば・・・好きなのかな。というか、定食屋になるんだね・・・?
それでこのカオスなメンツになったわけだ。会話続くか・・・?
「あ!すっかりたえちゃんに言うのをわすれてた。」
「?」
「天ちゃん先生から、来れなかった夜の後日に連絡あってね?なんか、やっぱり調べても何も出てこなかったみたい。」
いやそりゃそうだろ・・・。異世界がどうのこうのなんて、オカルトちっくな分野そうそう情報が入るわけでもあるまい。
「でね、僕そういう掲示板調べてみたんだ。」
「掲示板・・・。」
「そう。そういうオカルト〜な分野に詳しい人いっぱいいるって友達から聞いたんだ。」
なるほど・・・さすが学生とも言うべきか、そういうジャンルに詳しい人は少なからず共通でいるようだ。
「そしたらね・・・・?」
「そしたら・・・・?」