第4章 約束。
「ただいまー!」
葵がそう声を発すると、
中からくたびれたおばさんが出てきた。
「葵、おかえり。あら?お友達?」
おばさんはニコリと琴乃に微笑みかけてきた。
「・・・お邪魔します。」
琴乃がそういうと、おばさんは嬉しそうに笑った。
「お母さん、前に話してた琴乃ちゃんだよ!」
葵は嬉しそうに琴乃を紹介した。
「あらあら。いつも娘がお世話になってます。ささっ!上がって!葵の部屋にお茶とお菓子持っていくねー!」
そういうとおばさんは嬉しそうに奥の方へ歩いて行った。
そんななんでもない母と子のやりとりが
なんだかうらやましく思えた。