第3章 秘密。
「…な、なんでそんな事急に聞くんだよ。」
「…へ?あ、いや…どんなサークルだったかなぁって…。」
琴乃ははっとなって顔をあげた。
「みんなでいろんなスポーツするサークルだよ。つってもまぁ…お遊び程度のもんだけどな。」
「そっか。」
それから一時シーンとした沈黙が続いた。
別になんて事ない沈黙のはずなのに
どうしようもなく気まずく感じた。
そんな空気に耐えかねたのか、
優斗は煙草の火を消すと、
立ち上がった。
「琴乃、なんか食べたいものある?俺、今からなんか買って来るよ。」
優斗はそういうと、
琴乃の頭を優しく撫でた。
そういえば昨夜からまともに何も食べていない。
でも、ショックからかあまり食欲はなかった。
「うーん…。」
考え込むようにうつむいた。
うつむいた先に、
ふっと優斗のノートPCが目に入った。
先ほど彰人からもらったIDとPWのメモの存在を思い出す。