第3章 秘密。
「大丈夫だって。考えすぎだって。…大体、何でこんなブログ見つけたんだよ。」
優斗は琴乃の頭を軽く撫でると
顔を覗き込んだ。
「…お母さんの部屋のPCの履歴にあった。」
「ふぅーん?けど、なんでお母さんのPC使ったんだよ。」
優斗は不思議そうな顔をした。
「彰人さんから見たら面白いものがあるって言われたから…。」
琴乃がそういうと、
優斗は眉をひそめ、なんだか難しい顔をした。
「あぁ…あのさ…あんまり…彰人と関わらない方がいいんじゃないかな。」
優斗は琴乃の方から目を逸らすと
手元にあったライターを手に取りカチカチとさせた。
琴乃は不思議そうに首をかしげた。
「あいつさ…確かにすげぇーいい奴なんだけどさ…なんつーか…ちょっと不思議な奴なんだよな。」
「不思議?」
優斗は溜息をつくと、
ライターを机の上に置き、ぐっと背伸びをした。
「彰人ってさ、俺たちより4つ年上なんだよ。それに、結構派手だし面白いし学部やサークルでも目立つ方だと思うんだよ。」
「…うん?」
「けどさ、俺、あいつの存在知ったの2年なってからなんだよね。他の奴は1年から居たって言ってるんだけど…どうも俺は記憶になくて…。」
優斗はそういうと大きく溜息をついた。