第3章 秘密。
「ごめんなー。迎えいけなくてさ。」
優斗はいつものように琴乃の頭を撫でながら謝った。
「いいよ。」
「んで?急にどうしたの?」
優斗は優しく琴乃の目を見つめた。
琴乃は溜息をついて、
ベットに腰掛けると、口を開いた。
「昨日の事なんだけど…」
「うん。」
優斗は話を聞きながらゆっくり立ち上がり、
キッチンの方でグラスにお茶を注ぎ始めた。
「お母さんがね…」
琴乃がそう言った時、
優斗が手に持っていたグラスを落とした。
凄まじい音と共にグラスが割れ、
中のお茶が床に飛び散った。
「あ。わりぃ!手が滑った。」
優斗は慌ててタオルを持って床を拭き始めた。
「大丈夫?」
琴乃も一緒になってグラスの破片の処理を手伝った。
「ごめん…で、き、昨日お母さんがどうしたって?」
優斗はいそいそと床を拭き終えると
そう聞いた。
何やら顔が青かった。
「あ、うん。えっと…」
琴乃は携帯に入っている母のブログらしき
サイトを開き、優斗に見せた。