第2章 憎悪。
琴乃は彰人に返事を返す。
「何で知っていたの?」
「その反応は何かあったんだね。」
すぐさま彰人から返事が返ってくる。
文字だけの会話。
今彰人はどんな顔をしているのだろうか?
にやにやと笑いながら打っているに違いない。
「どういう意味?」
琴乃がそう返すと、
すぐさま返事が帰ってきた。
「他人のパソコンとか携帯にはさ、その人の"秘密"が沢山詰まってるんだよ。だからね、探れば何かしら面白い事があるのさ。どう?面白かった?」
面白くなんて無かった。
まだあれは母のブログと決まったわけではない。
琴乃はふぅっと深呼吸をし、
トイレを出ると洗面台で顔を洗って
キッチンへと向かった。
母は相変わらず笑顔で琴乃を迎えた。