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Fake Love

第2章  変化


放課後ー


鳳と日吉が職員室に用があるというので、りさと二人で教室で待っていたときだった。

「愛内さーん。」

鳳のクラスの女子数人に呼ばれた。

「…はい…?」
話したこともない人たち。
そのなかに一人、えみと同じ保健委員会の人がいた。
たしか、その子が今日の当番だ。

えみは少し不審に思う。

「この子が体調が悪いらしくて、保健室開けてほしいの!」

当番の本人が体調が悪いので、代わりに保健室を開けて、寝かせてあげてほしいということらしい。

「わかった!ちょっと行ってくるね、りさ!」

そう言ってえみはその子達と一緒に保健室に向かう。


保健室の鍵を開け、中に入る。
ベッドは三つあるから、そのうちのひとつに横になってもらう。
それ以外、えみに特にすることはない。


「これでいいのかな?じゃあ、私…」
えみが保健室を出ていこうとすると、一人がドアの前に立ち、内側からの鍵をかけた。

なっ何?

「あのさー、あたしらあんたに用があるんだよね。」
「最近、クラス違うくせに鳳くんに近寄りすぎじゃない?」
「それに日吉くんだって迷惑してるよ。」

ベッドに横になった子もすぐ起き上がる。
えみは囲まれた。

やっとえみは状況を理解した。

仮病で保健室に連れてこられたんだ、私…


「鳳くんはあんたなんかが近寄れる人じゃないのよ?」

それは私もそう思います…。

「日吉くんだってあんたのこと、本当はどうでもいいのよ!」

反論はございません…。


えみは何も言わない。

どうしたらいいの?
早く教室に戻らなきゃみんな待ってるし…

私、ボコボコにされるのかな…



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