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黒子のバスケ*Short Stories

第8章 NOTE*水戸部*


私からの告白に、顔を真っ赤にして、こくんと頷く彼の姿が何だか可愛らしかったのを覚えている。

表情や行動で彼の言葉を読み取ることは出来るようになっていた。

ただ付き合い始めて、もっと彼に近付きたいとか、もっと彼のことを知りたいという気持ちも生まれていた。

言葉を話さないことは知っていたし、逆に軽々しく「好き」とか「可愛い」とか乱用しないのはかえって誠実な彼らしくて好きだった。

だから、一つ提案をした。

「凛くん。交換日記しない?」

そう言って私が差し出したのは一冊の小さなノート。

なんで?という感じで首を傾げている凛くん。

確かにメールでちょくちょく連絡してるし、それだけでも十分嬉しかった。

だけど電子的な文字よりも愛しい人が綴った文字の方がずっとずっと魅力的に感じた。

私はその旨を伝え、最初のページにこう書いた。

「これからもよろしくね。」
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