第50章 ボーイズトーク*青峰*火神*高尾
青峰はバスケコートの隣にある遊具がある公園のベンチに名前を座らせた。
「お前、人前でああいうことさらっと言うなよ!」
まだ顔を赤くする青峰に対して、名前は悪びれる様子もなくしれっとしている。
「えー。別にでしょ?大輝は誤解されやすいから、ちゃんと話した方がいいかなと思って。」
「…照れんだろうが。別にお前が知ってればいいし。」
「大輝が照れてるなんて珍しいねー。かーわいいー!」
名前の軽口に、青峰の中で理性の箍が外れた。
「あ!?…お前そういうこと言うの?」
青峰は名前の肩に腕を回し、口づけをした。
深く長いキスに名前はうまく呼吸が出来ず、苦しそうに空気を求めた。
「……ん…っ。…だいっ……。…はっ。」
ようやく唇が離れると、青峰はにやりと笑みを浮かべ名前の目を捉えた。
「…俺のことからかうなんてのは100年早いんだよ。」
その時、遠くから名前の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
「名前ちゃーん!あっ、こんなとこにいた!」
同じマネージャーである桃井が青峰と名前の姿を見つけた。
「さつき邪魔すんなって。今名前とちゅーしてたのによ。」
「大輝!!」
しれっと恥ずかしげもなく先程のキスのことを口にした青峰に名前はぽそりと呟いた。
「…やっぱり大輝には敵わないわ。」