第49章 ボーイズトーク*黒子*黄瀬*伊月
「もしもし、名前っち?どうしたっスか?」
黒子と伊月の輪から離れ、一人公園の入り口で黄瀬は電話に出た。
「今日友達にドタキャンされちゃったー!でね…。」
電話をしているのになぜか実際の声を聞いている感覚になった。
ふと、正面に視線を移すと、そこには電話の相手が立っていた。
「試合観たくて来ちゃった!まだ終わってないよね?」
今日は会えないと思っていた彼女が急に現れ、黄瀬は驚きを隠せなかった。
「うわわわわ!名前っち!…あー、びっくりした!」
気持ちを落ち着かせ、そっと彼女を抱き寄せた。
「名前っち、会いたかったっス。」
「うん!私も。」
お互いの温もりを感じながら、二人はふふっとはにかんだ。
「あ、そういえば今日笠松先輩もいるっスよ?」
「そうなんだ!じゃあ差し入れもあるし、挨拶しにいかなくちゃ。」
-------------------------------------------
「あれ、黄瀬あんなところにいる。」
「女性の方が隣にいますね。笠松さんとお話しされてるので、きっと海常の方ですね。…黄瀬くん、顔がものすごく緩んでいます。」
「じゃああの子が黄瀬の彼女で海常女バスエースか…。確かに背が高いな。笠松さんとあんまり変わらないし。」
「彼女さん、素敵ですね。二人並んでいるとモデルさんみたいです。
「まぁ黄瀬は実際モデルだし、黙っていれば絵になるな。」