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黒子のバスケ*Short Stories

第49章 ボーイズトーク*黒子*黄瀬*伊月


「名前、ありがとうございます。頂きますね。」

「テツくん格好よかったよー!勝ててよかったね!」

黒子の彼女を見つめる優しい目と穏やかな話し方。

そして何より名前に「くん」や「さん」を付けずに他の人を呼んでいるのを、黄瀬は見たことがなかった。

あぁ、この子が彼女なんだな。

そんなことは何も聞かなくても、すぐにわかってしまった。

「伊月先輩も黄瀬くんもやっぱりすごいですね!チームワーク抜群でしたよ!次も応援してますから!」

「他も応援してやらないと、特に日向とか怒るんじゃないか?」

「うーん…。やっぱりここが一番です。伊月先輩がゲームメイクして、テツくんが魔法のパス回して、黄瀬くんが決める!見とれちゃいましたもん。」

キラキラした笑顔でこちらも気にかけてくれる優しさに、黄瀬は何だか嬉しくなった。

「こんないい子が黒子っちの側にいてくれるなら、俺も安心っスわ。」

一人言のような呟きを伊月は聞き逃さなかった。

「苗字はいつでも黒子を見失わなかったよ。周りをよく見ていて、あいつがいると皆自然と笑顔になる。うちの自慢のマネージャーだよ。」

少し離れて二人で並ぶ姿を見て、黄瀬と伊月は自然とほのぼのとした気分になった。

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「せっかくの休みなのに、付き合わせてしまってすみません。」

「ううん。私もこんな機会滅多にないから楽しいよ?二人の時間なんて、これから先たくさんあるんだから!」

にこっと笑って当たり前のように自分の我が儘を許してくれる彼女が愛しくて。

「名前、パワー充電させて下さい。」

「うん?」

黒子は彼女の手を優しく握り、そっと触れるだけのキスをした。

「テツくん…!」

「次も頑張ります。伊月先輩や黄瀬くんはもちろんすごいですが、僕のことちゃんと見ててくださいね?」

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