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黒子のバスケ*Short Stories

第48章 君色*黒子


「あ、テツくんここのお店入っていい?」

「はい。もちろんです。」

名前が立ち寄ったのは駅前通りの並びにあるお店。

彼女の雰囲気に合った洋服や小物が飾られている。

木目調の店内で、お洒落だがどこか落ち着く空気がした。

ふと、彼女の姿を見ると、ショーケースをじっと眺めている。

「何か気になるものがありましたか?」

「うん。このネックレス可愛いなぁと思って。」

彼女が指差すのは、リボンのペンダントトップに星の飾りがあしらわれた可愛らしいネックレス。

これを付けた彼女を想像してみたら、とてもよく似合っていたので提案をした。

「名前、これプレゼントさせてくれませんか?」

「えっ!?いいよ!そんな!誕生日でもないんだし…。」

彼女は目を見開いて驚き、いいよいいよと遠慮している。

「いつも僕の我が儘を許してくれているお礼です。これ、名前にとても似合うと思いますし。」

「…!うー…、じゃあお言葉に甘えていいですか?」

真っ赤な顔でにこりと笑みを浮かべ、僕の顔を覗きこむ仕草がますます僕の心を跳ねさせた。

「はい。」

「色が5色あるんだ…。どれがいいかな…。」

リボンの中央にストーンが光っていて。

赤、青、緑、黄色、水色の5種類の輝きが彼女を惑わせていた。

彼女の好きな色は赤や黄色などの鮮やかな色。

日頃持ち物などを見ていて、何となくわかっていた。

「やっぱりこの色だな。」
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