• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories

第47章 1st Anniversary*高尾*


着替えを終えて、教室へと続く廊下を歩く。

歩きながら、やっぱり考え込んでしまう。

確かに付き合い始めた頃に比べて、慣れてきたからかすっかり落ち着いた空気にはなっている。

和くんは変わらず明るくて優しいけど、最近忙しいし忘れてしまっているんだろう。

ここは、勇気を出して帰りに私から切り出してみよう。

そうこう考えているうちに、教室の前にたどり着いた。

「えっと…和くんのロッカーは、っと…。」

彼のロッカーを開ける。

私は中を見て目を丸くした。

…物が何も入っていない。

そしてぽつんと置かれた小さなカードが目に入った。

ドクンドクンと煩い心臓の音を感じながらカードを見ると、見慣れた和くんの文字。

「1年記念日おめでとう!」

すぐに彼に会いたくなった。

気が付けば彼が待つ自転車置き場へと走り出していた。
/ 445ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp