• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories

第46章 9月11日*小金井*


水戸部くんのメモを信じて、私は学校が終わった後ケーキ屋さんに向かった。

荷物にならないようにあんまり大きくなくて、でも特別美味しそうなやつがいい。

携帯で調べながら数件巡り、彼へのプレゼントを用意した。

それから学校へ戻り、体育館をちらりと覗くと、まだバスケ部が練習中だった。

彼にプレゼントを渡して、ちゃんと「おめでとう」って言う。

…それ以上は?

答えが出せないまま、体育館を上から見下ろせる渡り廊下で彼を待った。

あの日と同じように時計の短針が7を指そうとした時。

バスケ部の部員が片づけをしている様子が目に入った。

…どうしよう。

体育館のそばで待ち伏せして気味悪がられるのも嫌だし、校門前で待って他の部員の方に見られるのも恥ずかしい。

渡り廊下で縮こまっていると、話し声が聞こえた。

「あー!今日もきつかったー!!水戸部ー!帰りどっか寄ってく?」

小金井くん。

たぶん一緒にいるのは水戸部くん。

今しかない!
/ 445ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp