第44章 初デート*青峰*
色々なお店を見て回り、大通りを抜けるとバスケットゴールがある公園を見つけた。
すると、何だか見覚えのある水色の髪の小柄な男の子と赤髪の大輝と同じくらいの身長のがっちりした男の子が視界に入ってきた。
「あ…!誠凛の……」
「テツ!火神!」
私が言葉を言い切る前に、大輝はバスケをしている彼らのところへ走っていった。
「青峰くん、こんにちは。」
「青峰!何でお前がここに…!」
二人が挨拶しているところでようやく私も追い付いた。
「あ?デートだけど。」
二人も目を見開いてきょとんとしているけど、大輝から出た単語に私も驚いて固まってしまった。
「…まぁ、いいわ。おい青峰!1on1やらねぇか?」
「…あー。」
大輝が私を横目で見て、少し返答に迷っていた。
「私ならいいよ。せっかくだし、やっておいで?」
「サンキュ。じゃあいい子で待ってろよ?」
彼は私の頭に手をぽんっと置き、カーディガンを私に預け嬉しそうにバスケコートに入っていった。