第44章 初デート*青峰*
そうこうしている内に、スポーツ用品店にたどり着いた。
そこには様々なバッシュはもちろん、ジャージやボールまで並べられていた。
「どんなやつにするか、もう決まってるの?」
「あー…いつも何となくで決めるからな。」
「さすが野性の勘。」
「うっせ!…お!これいいな。」
瞳を輝かせながらバッシュを選ぶ姿も初めて見る。
今日は大輝の初めてがいっぱいで嬉しい。
「おい、名前。どっちか選べ。」
そう言うと彼は2足のバッシュを差し出してきた。
「あたし選んでいいの?」
「お前が選んでくれた方がいいに決まってんだろ。」
あたかも当然のように出た言葉に思わずにやけてしまった。
「じゃあ、青い方。やっぱり大輝には青が似合うよ!」