第44章 初デート*青峰*
ご飯も食べて、大通りにあるスポーツ用品店に向かう。
「大輝足おっきいのに普通のお店で売ってるの?」
「いつも行ってるところがあんだよ。…ったく無駄にデカイのも面倒だな。」
さすがに日曜日なだけあって、大通りは多くの人が行き交っていた。
「う……わっ。」
人混みで大輝と離れそうになり、私は咄嗟に彼のカーディガンの裾を掴んだ。
「あっ…ごめん!」
私はパッと裾から手を放した。
すると、その空いた手を大きくてごつごつした手が捕らえた。
「…ちっせぇな。」
不意に手を握られたことに驚き、繋がれた手を凝視してすぐ彼の方を見上げた。
「…何だよ。こうでもしねぇと、お前はぐれるだろ。」
ちょっとだけ顔が赤くなっていて、照れ隠しのように眉を寄せる彼の顔。
可愛いな、なんて言ったら怒られちゃうんだろうな。
「大輝…ありがとう。」