第37章 Lunch Box*青峰*
大輝は私が作ったお弁当に意外にも文句を言わなかった。
ただおかずのリクエストは頻繁に言ってきた。
「明日唐揚げ食いてぇ。」とか「サンドイッチにしてくれ。」とか。
料理のレパートリーがそれほど多くない私にとって、作るのだけでも一苦労。
最初は唐突だったリクエストもお願いして、2日前までに言ってもらうようにした。
だんだん彼の好みもわかってきて、笑顔が増えていくのが嬉しかった。
好きなおかずが多い時は食べるスピードが速くなるから、すぐにわかった。
料理の腕も比例して上がっているような気がした。
ただ…どうせ「当然だ」って思ってるんだろうな。