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黒子のバスケ*Short Stories

第34章 キスまでの距離*紫原*


「よし!10分休憩!」

監督の合図で休憩時間になった。

私は部員の皆にスポドリをボトルに入れて渡していった。

「氷室先輩、どうぞ。」

「ありがとう、名前ちゃん。」

氷室先輩がにっこり笑って私の頭をぽんぽんと叩いた。

チラリと敦の方を見ると、いつものぼんやりした表情からムッとしたような少し怒っている顔に変わっていた。

「室ちーん。あんまり名前ちんに触んないでくれる?」

「あぁ、ごめんごめん。」

ここまではいつも通り。

ヤキモチやきの彼はよく氷室先輩にこうして文句を言う。

あとは練習後が勝負。
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