第4章 君と僕の関係*伊月*
それから少しずつ、俊くんもバスケ部の皆も元気を取り戻していった。
また日常が戻りつつあったけど、私は俊くんへの想いにもう気付いてしまっていた。
想いを告げる勇気もないまま、過ぎていく毎日。
いつも通りの帰り道。
また俊くんが物思いに耽っているように見える。
「俊くん、また新しいダジャレ考えてるの?」
私はいたずらっぽく聞いてみた。
「今日は違うよ。残念でした。」
今まで俊くんが考えていることは大抵当ててきた。
「えー!じゃあ何考えてたの?」
「…久しぶりに家寄っていかない?」