第4章 君と僕の関係*伊月*
誠凛高IH決勝リーグ第1戦。
桐皇学園との試合は全員全力を尽くしたが敗退してしまった。
すごく悲しかった。
だけど選手の皆やリコの方がもっとずっと辛いはず。
私はかける言葉を見つけることができなかった。
帰り道。
私は俊くんといつもと同じ道を歩いていた。
いつもならバスケの話したり、本当に他愛もない話をしながらの帰り道も、今日はお互い口を開かなかった。
でもいつもと表情が違う。
何度も見てきた横顔だけど、何かを我慢しているように見えた。
「俊くん。私の前では無理しなくていいよ。」