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黒子のバスケ*Short Stories

第31章 不器用故に*花宮*


「てかどんだけ難儀やねん、自分。」

中々戻らなかったのと、まこが理由を中々切り出さないのにやきもきしたのかで今吉先輩が姿を現した。

「名前ちゃん突き放したのはただ恥ずかしかっただけやろ?」

「なっ…!」

どうやら図星のようで、まこは急に焦った様子を見せた。

「何でも出来てプライド高い自分が、一途に名前ちゃんを想うっていうのが気恥ずかしかっただけ。そんなんで傷付けてどうすんねん。」

「言うなって!」

彼は今吉先輩を必死に止めようとするけど、先輩はさらりと交わして話し続ける。

「天の邪鬼も大概にせんと幸せつかめんで?ワシが助けたるのは今回だけや。後は知らんで。」

そう忠告すると、今吉先輩は体育館に戻っていった。
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