• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories

第24章 繋ぐ。/赤司*緑間


「もしもし、征くん?」

電話越しの待ち焦がれた声。

「名前か。まだ起きていたのか?」

「うん…。何か眠れなくて。」

「奇遇だな。僕もだ。」

今日は空気が澄んでいて、輝く満月がはっきりと見えた。

「名前、そちらも月が綺麗に見えるか?」

「うん。今日は月が綺麗だね。」

「それはそのままの意味かな?」

彼女は「月が綺麗ですね」のもう一つの意味を知っているのだろうか。

「え?え?何?」

「…何でもないよ。」

「…さっき眠れないって言ったけど、ほんとはね、征くんの声聞きたくて電話しようかなー?ってずっと悩んでたんだ。」

彼女も同じ時に同じことを考えていた。

そんな単純な偶然にどうしてこんなに心が震えるのだろう。

「…名前、愛してる。」

「…ありがとう。でも急にどうしたの?」

「いや…伝えたくなっただけだ。」

僕らはいつでも繋がっている。
/ 445ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp