第19章 一筋の光*青峰*
2学期の終業式の日。
その日は寒波に見舞われ、雪が舞っていた。
「さむっ…。」
私は久々に屋上のあの場所に上がった。
大輝くんは寒いのが苦手と言っていたし、部活もあるだろうから来ないと践んだ。
夕のことを忘れて大輝くんを想ってしまった。
そんな自分を許すことができなくなった。
このまま雪の中に消えてしまえばいいのに。
私は寒空の下で、目を閉じて横たわった。
身体中が冷え、雪が体を濡らす。
「…名前!お前っ…何やってんだよ!」
体が起こされ、暖かなものに包まれる。
目を開けると、色黒で大きな彼に抱き締められていた。