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黒子のバスケ*Short Stories

第19章 一筋の光*青峰*


大輝くんは背も高いし、体つきもしっかりしている。

何かスポーツしてたのかな?とは思っていた。

「聞いてもいいかな…。どうして部活行かないの?」

そう尋ねると、彼はぽつりぽつりと話してくれた。

昔はバスケが大好きで、毎日必死に練習していたこと。

しかし練習すればするほど強くなって、バスケがつまらなくなってしまったこと。

人よりも格段に上手くなりすぎて、対等に戦えるライバルがいなくなってしまったこと。

一度は気持ちを入れ換えたが、戦意喪失した相手を見てバスケを頑張る意味を見出だせなくなってしまったこと。

「だから練習は出ねーけど、試合は出る。それがオレのスタイルだ。」

どこか冷めたような寂しそうな表情をしている彼。

「それでもバスケを止めなかったのは、今でも大輝くんがバスケ好きだからだと思うけどな。」

「まぁ…この前のIHで俺を楽しませてくれそうなやつはいたんだけどな。でも、まだオレに勝てるのはオレだけだ。」

「そっか…。」

「なぁ、俺も聞いていいか?お前何で空に手をかざして泣きそうな顔してたんだ?」
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