第19章 一筋の光*青峰*
私も夕のことを大輝くんに話した。
自分にも大輝くんと同じように幼馴染みがいたこと。
指輪をくれたその人を事故で失ったこと。
残されて気持ちに行き場がないこと。
大輝くんは伏し目がちに、でも合間に相槌を打ちながら話を聞いてくれた。
「でも最近お前指輪見てること少なくねぇか?元気になってきてるんじゃね?」
彼の言葉に私ははっとした。
確かに右手の薬指に銀色の環ははまっている。
だけど以前のようにここで物思いに耽ることはなくなっていた。
さっき大輝くんの幼馴染みの言葉に感じた胸の痛み。
私は自分の気持ちの変化に気付かないふりをした。