第19章 一筋の光*青峰*
「寝てるだけだし…まぁいいかな。」
彼の横に座り、ぼんやり空を眺める。
少しずつ日が落ちるのが早くなっている。
右手を空にかざして、また物思いに耽る。
「お前…何してんの?」
「うわぁっ!」
突然の声に驚き、声の方向を見ると、眠っていた男の子が目を覚ましていた。
校章の色が違うから、1年生だ。
「いや…まだ暑いなと思って。ここでお昼寝?」
「あー…俺ここよく来るんだよ。誰にも邪魔されねーし。」
彼はむくりと起き上がり、あぐらをかいてけだるそうにしている。
「確かに。この空を独り占めしてるみたいだよね。」
ふっと彼が少し笑って、私に尋ねた。
「お前名前は?」
「苗字名前です。あなたは?」
「青峰大輝。」