第19章 一筋の光*青峰*
夏休みをどう過ごしたか全く覚えていない。
気がつけば新学期になっていて、また学校に通う毎日が始まった。
どうしても二人で歩いた明るい通学路を歩く気にはなれなくて、日が落ちるまでと何気なく入り込んだ屋上。
夕焼けを見ると、名前のせいか彼を思い出す。
「私、どうしたらいいんだろう。」
今日も屋上へと上った。
いつもの場所へ行こうと入り口から更に上の場所へと梯子を登る。
「…ぐー…んが…。」
気持ち良さそうな寝息が聞こえる。
登ってみると、こんがりと日に焼けた大きな男の子が眠っていた。