第18章 8月2日*火神*
「皆!火神とカントク来たよ!」
小金井先輩が扉の隙間から二人の姿を発見した。
「皆お待たせー!」
ガラッと勢いよくカントクが扉を開けた。
「今日ミーティングなんで家庭科室なんすか?」
パン!パーン!パーン!
大我が入るのと同時にクラッカーの音が鳴り響き、紙吹雪が舞った。
「「「火神!誕生日おめでとう!!」」」
唖然とした顔の大我。
家庭科室の中は色とりどりの折り紙で作った飾りで彩られている。
黒板には「Happy Birthday to Taiga!」とカラフルに書かれていて、部員皆からのメッセージが添えられている。
「火神くんお誕生日おめでとうございます。これからも僕の光でいて下さいね。」
「お前は誠凛のエースだ。これからも先輩を崇め!敬え!ダアホ!」
「16歳になって、むじゅうろく(無重力)状態。キタコレ!」
そして、テーブルには大我の大好物のチーズバーガーをはじめとした美味しそうな料理がいっばい。
「…サンキュ、です!」
ニカッと彼が眩しい笑顔を放った。