第16章 君の願い*赤司*
「名前マジで可愛いよー!」
「確かに。名前ちゃん水着よく似合ってるわ。」
スタイルにはあんまり自信ないけど、褒められるとやっぱり嬉しい。
「泳ぎに行こうぜー!」
「おおっしゃあ!焼きそば食ったし、パワー満タンだぜ!」
「ちょっと待ちなさいよ、あんたたち…。」
小太郎先輩と永吉先輩が一目散に海へとダッシュしていく。
玲央先輩は呆れ顔でゆっくり海に向かった。
「赤司くん!泳ごう!」
赤司くんはふわりと微笑んだ。
「…そうだな。行こうか。」
彼は私の手を握り、ゆっくりと砂を踏みしめた。
彼の手は意外とごつごつしていて、男の子の手だった。