第12章 Confidence*高尾*
「名前ちゃんの実家って秋田だっけ?もしかして陽泉高校?」
「うん、そうなの。私の彼はスタメンではなかったけどね。だから、紫原くんとかは同じ学年だし知ってるよ。」
「紫原ねー。キセキの世代なら俺の相棒もそう呼ばれてたわ。」
陽泉高校は秋田県にあり、バスケではIH3位の実績もある強豪校。
1年生で同じクラスになった彼に片想いをし、2年生の春に告白し付き合うことになった。
試合も度々応援に行った。
ベンチ入りしていた彼が試合に登場するだけで心が震えた。
彼から別れを告げられたのは付き合って半年が過ぎた頃。
「お前友達としてはいいけど、女としては別に好きじゃなかった。」
頭を殴られたような感覚だった。
女として、それよりも一人の人間として否定されたような感覚に陥り、そこから私は自分に対して全く自信が無くなってしまった。