第4章 裏と表と誠の意
『…………疲れた……
陸斗達の部屋で休む……』
私の一言に海斗と陸斗は
安堵すると私は足を進めようとした。
山崎「おい、ちょい待てや」
何だよ…………
後にしろ……殺されたいの・・?
山崎「お前の瞳には
一切迷いがなかった。
お前はそこまでして
死に急ぎたかったんか?」
死に急ぐ?違う……私は…
『私は死に急いでなんてないよ。
・・・だけど私はいつも思うよ。
生きてても何も楽しくないってね。』
私の発言に山崎も新撰組も
目を見開いて驚いた。
『貴方達が掲げている誠の旗のように
貴方達にも誠の意志があるよな?
・・ふっそれに例えるなら・・
私の誠の意志は……
生でもなく死でもない…な…。
それより………私は…………
…………。
……貴方達も誠の旗の元で
動いているのならそれに
恥じぬよう生きればいい……
貴方達の誠がどんなものか知らないけど
さっき私を殺さなかったお前は
私を生かしたいと願ってのこと…
私はそれをお前の誠だと受け取る…』
私は冷ややかな目を向けた。
『山崎、お前は優しい奴だな…』
・・・こんなこと思う自分もこんなこと言う自分も分らない。
山崎「!!!!!!
ではあのとき俺がクナイでお前を
刺していたなら…………」
ふっそんなの決まっている。
『殺されたんならそれまでだ。』
ってやっぱ殺されるわけには
いかなねぇよな………
私は実験台なんだから。
私はそう言って廊下を歩き出すと
その後ろを海斗と陸斗が続いた。