第4章 裏と表と誠の意
『……………海斗、陸斗』
・・・何でそんなところから・・
天井から顔を出した海斗が
スッと着地して陸斗も着地した。
陸斗「……お手をお離し下さい。」
陸斗は私の腕を掴みながら言った。
海斗「まったく……………
…百合……お前話したのかよ?」
海斗は頭を掻きながら
陸斗と睨み合っている私に向けて言った。
『…………斎藤に言われただけ』
私はそう言うと山崎から
腕を放すと立ち上がった。
沖田「へ~一君が一番なんだ~」
沖田の甘ったるい声が
私は嫌いなようだ。
カチャ
海斗「!!!!!……百合!!」
陸斗「百合様!!!」
私は無表情で新撰組に
銃口を向けていた。
それを咄嗟に判断した斎藤が
鞘から刀を抜き取った。
もう、意味わかんない。
バレてもいいと思ってる自分も
バレたら後悔すると思ってる自分も
それを迷ってる自分も。
今まで味わったことのない
この溢れてくる感情の逃げ道なんて・・
……わかんないよ。
私は静かに銃を下ろした。