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狂桜鬼伝【薄桜鬼】

第6章 剣術の差




キーン  バシッ



土方「さっきの強気な発言の割には圧されてるぜ、百合。」



『・・・・・』



組み合い頭に言われるその一言に
私は返答もせず見つめ続ける。




確かに剣の筋もそして隙すらも
与えない剣裁きも素晴らしい。


だけど、忘れてる。私は竹刀だよ。





ザッ  ダッ



土方「なんとか言ったらどうだ!」



離れた土方は私に向かって叫んだ。



『そうだね・・。』


真剣だったらすぐ竹刀なんて
脆くて斬られるのに
何で持ちこたえてると思う?



スッ



土方「!!!!!」




新八「構えを変えた?!」




沖田「・・・というより・・
本気になった・・?」



騒ぎ出す周りの隊士たち。




『そろそろ、私も力加えていいかな?』



それはね。
私が力を加えてなかったから・・。



だから反発しあって砕けることもなかった。



土方「!!!!!・・なんだと・・」



私の言葉に土方は驚きながら構え直す。




だけど、もういいよね。



スッ





陸斗「!!!!
海斗!百合様を今すぐ止めろ!」



海斗「だけど、あの構えになったら・・」



二人は声をあげ顔を見合う。




平助「おい、あの構えって・・」



原田「天然理心流・・?」



二人の言葉に斎藤と沖田は目を細める。





・・殺しちゃっても・・




ゾクッ



土方「!!!!!」




その目の冷酷さに誰が恐怖を感じ
誰が震えないだろうか。
獲物を見るようなそんな瞳に
周囲は視線を外せなかった。






『・・・行くよ・・』



ダッ




そう言って私は床を蹴った。




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