第2章 狂い咲きの桜の下
海斗「なんだよ~百合~?」
海斗は頭を掻きながら
襖を閉めた私に言った。
『あぁ着物を着付けてくれるか?
海斗は髪を頼む。』
こいつらはこんなんだが
意外と器用なんだよな。
執事みたいだな、全く。
陸斗「………かしこまりました」
陸斗はそう言うと私の着物に
手をかけて着付け始めた。
海斗はめんどくさそうに私の
後ろに立って髪をしてくれた。
陸斗「化粧はいかが致しましょうか?」
陸斗は私の帯を
結びながら後ろで囁いた。
『しなくていい、どうせ乱れる』
ピタッ
私の言葉に二人の動作が止まった。
また始まる。
海斗「なぁ~百合?」
嫌なムードと雑談。
『手を動かせtっ!!!』
無表情で下を見ていた私は
突然体を回転させられ押し倒された。
陸斗「海斗!!!何やってる!!
百合から離れろ!!」
海斗「陸斗は黙ってろよ………
もう"売り"なんてやめろ!!
お前はもう傷つかなくていいだろ!!
それにお前の身体は……………」
海斗に押し倒された私は
海斗を真っ直ぐ見ながら
海斗の言葉を聞いていた。